【工事概要】
仙台市太白区を流れる旧笊川は,過去に度々大きな水害を引き起こしてきました.水害による被害を軽減するために今回排水機場を建設し,その設備工事を行います.
排水機場の役割としては,旧笊川の水位がある水位超えてしまった際に,ポンプを使って旧笊川の水を広瀬川に吐き出します.
川の水を吐き出すために大きなポンプが必要となります.
今回はコラム式ポンプという 1秒間に 1.8 m3 吐き出すことの出来るポンプを 5台取り付けます.
このポンプ5台が動くと,一般的な小学校のプールの水を35秒ほどで吐き出す事が出来ます.
(長さ 25 m,幅 12.5 m,深さ 1 m 程度)
コラムとは筒のことで直径 90 cm の筒の中にポンプとそれを動かすモーターを
一緒に入れた水中ポンプです.
川からの水にはゴミなどもあります.特に大雨の時は折れてしまった木の枝などの
大きなゴミも流れてきます.それらのゴミを取り除くために除塵機というゴミを
取り除く装置も同じように 5台取り付けます.
大雨や洪水になりそうな時(非常時)にしか活躍しない設備ですので常に電気を
確保しておくと維持管理の費用が大変になります.そこで,発電機を取り付けて
その電気でポンプや除塵機を動かします.こうすることで運転の費用を抑える
工夫をしています.発電機の大きさは,750 kVA 3台取り付けますが,その内の
1台は予備機で,運転している発電機が故障があった際でもすぐ切り替えられる
ように準備しているものです.750 kVA という大きさは,一般家庭 140 世帯
余りです.2台動きますので 280 世帯ほどです.
$$\Big( \frac{750 \, \mathrm{kVA} \times 1000}{\sqrt{3} \times 30 \mathrm{A} \times 100 \mathrm{V}} \fallingdotseq 144\Big)$$
場所は,仙台市太白区袋原北河原地内です.下記に地理院地図を利用し位置を示します.
地図の左上の「+」をクリックは,タップすることで拡大,「-」で縮小できます.
マウスでの操作であればホイールでの拡大・縮小ができます.スマートフォンや
タブレットの画面を直接操作する機器はピンチアウチ・ピンチインでの拡大・縮小が
可能です.また右上のアイコンから地理院地図の淡色地図とシームレス写真の選択が
できます.地図を閲覧した最初の時点では真ん中に「旧笊川排水機場」の位置を示す
青色のマーカーが表示されています.
(地図ではマーカーの左側に笊川と記載されていますがこれが「旧笊川」です.)